• HOME
  • 海外業務
  • 国内業務
  • 事務所紹介
  • 弁護士紹介
  • 採用情報
  • お問い合わせ

インドネシア法務

<第2回>株式譲渡⑴

投稿日:2017年12月25日 更新日:

前回はインドネシア事業から撤退する際にどのような方法があるのかについて取り扱いましたが、今回からはその一つである株式譲渡について詳しく見ていきます。

通常の株式譲渡と「買収」

インドネシア会社法においては、通常の株式譲渡のほかに、「買収」という手続も定められています。

買収とは、会社の支配権が移転する株式譲渡のことをいい、合併などとともに会社の組織再編の一つとして取り扱われ、通常の株式譲渡の手続に加え、少数株主や従業員、会社債権者を保護するための手続などが定められています。

「買収」とは何か

「買収」すなわち「会社の支配権が移転する株式譲渡」としては、会社の株式の過半数を譲渡するような場合が想定されています。

インドネシア会社法では、最低2名の株主が必要とされています(個人のほか、法人も株主となることができます。)。そのため、いわゆる独資で株式会社を設立する場合にも、親会社となる日本本社以外に、株主となる者を用意する必要があります。このようにして現地法人を設立した場合において、インドネシア事業から撤退するときには、各株主が保有する株式をそれぞれ新たな株主となる者に譲渡することとなりますが、この譲渡により現地法人の支配権が移転するため、買収に該当し、会社法所定の手続を履践する必要があります。
このほか、外資規制その他の理由から現地企業などと合弁(ジョイントベンチャー)で現地法人を設立し、その株式の過半数を保有していた場合において、当該株式を全て合弁パートナーや第三者に譲渡して撤退するケースも、支配権が移転する株式譲渡として買収に該当します。

このように、いわゆる独資での現地法人設立や株式の過半数を保有する合弁会社設立を行う際には、将来株式譲渡により撤退を行おうとするときに買収手続が必要となるという点を頭に入れておく必要があります。

次回は、買収の手続について、インドネシア会社法の定めを中心に見ていきます。

※本コラムは、執筆時点における一般的な法律情報を提供することを目的としております。法的若しくは専門的なアドバイスの提供を目的とするものではありませんので、個別具体的なケースにおける取扱いについては必ず現地専門家等へご相談ください。

※本コラムは、The Daily NNAにおいて配信いたしましたコラムを再編成しております。

-インドネシア法務

執筆者:

関連記事

<第6回>解散・清算⑴

インドネシアに現地法人を設立して事業を展開していた企業がインドネシア事業から撤退する際に考えられる方法として、前回までに取り扱った現地法人の株式の譲渡のほか、解散及びこれに続く清算が考えられます。 現 …

<第12回>インドネシアへの進出⑴-進出方法

  今回からインドネシアへの進出について取り扱います。 まずは、インドネシアへの進出方法としてどのようなものがあるのかを見ていきます。 インドネシアへの進出方法 インドネシアにおいて事業を行う場合に採 …

<第5回>株式譲渡⑷

第2回から前回までで、インドネシア会社法上の買収に該当する株式譲渡、すなわち会社の支配権の移転を伴う株式譲渡について取り扱いました。 今回は、買収に該当しない通常の株式譲渡について取り扱います。 株式 …

<第9回>合弁契約における解消への対処⑴

これまで、インドネシア事業からの撤退に関連し、インドネシア現地法人の株式の譲渡とインドネシア現地法人の解散及び清算について取り扱いました。 撤退の方法について知っておくことは、これからインドネシアに進 …

<第8回>解散・清算⑶

今回は引き続き、清算手続を取り扱います。 清算人による清算手続 清算人は、自らを選任した株主総会に対して(解散事由によっては裁判所によって選任されますが、その場合は裁判所に対して)、清算業務に関する責 …