• HOME
  • 海外業務
  • 国内業務
  • 事務所紹介
  • 弁護士紹介
  • 採用情報
  • お問い合わせ

インドネシア法務

<第6回>解散・清算⑴

投稿日:

インドネシアに現地法人を設立して事業を展開していた企業がインドネシア事業から撤退する際に考えられる方法として、前回までに取り扱った現地法人の株式の譲渡のほか、解散及びこれに続く清算が考えられます。
現地法人の株式の譲渡が新たな株主の下で現地法人の事業を継続させるものであるのに対し、解散及びこれに続く清算は現地法人の事業を終結させるものです。なお、現地法人の財務状態によっては、破産手続を通じて事業を終結させることとなります。

株主総会決議に基づく解散

インドネシア会社法は会社が解散する事由を列挙していますが、このうち事業撤退において問題となるのは「株主総会決議に基づく解散」です。
取締役会やコミサリス会(「監査役会」とも訳されることがありますが、日本の監査役とは権限に違いがあります。)のほか、議決権株式の10分の1以上を保有する1名以上の株主は、株主総会に当該会社の解散を提案することができます。そして、解散の決議は、定款で要件が加重されていない限り、議決権ベースで4分の3以上の株主が出席し、議決権ベースで出席株主の4分の3以上が賛成することにより可決されます。
この株主総会においては、続く清算手続における清算人を選任することができます。

清算人の選任

株主総会決議その他の事由によって会社の解散があった場合、清算人が会社の清算手続を行うこととなります。株主総会で解散の決議を行った際、清算人を選任しなかった場合は、取締役会が清算人としての職務を行うものとされています。また、清算人が選任された場合でも、別途株主総会で決議しない限り、これまでの取締役やコミサリスはその職を解かれません。

解散と法人格

会社が解散した場合でも、清算手続が完了するまでは会社の法人格は消滅しません。解散した会社は清算手続に必要な範囲で法的な行為を行うことができますが、清算手続に必要な範囲を越える法的な行為を行った場合は取締役、コミサリス及び会社が連帯してその責任を負うこととなります。

次回より、清算手続についてインドネシア会社法を中心に概観します。

※本コラムは、執筆時点における一般的な法律情報を提供することを目的としております。法的若しくは専門的なアドバイスの提供を目的とするものではありませんので、個別具体的なケースにおける取扱いについては必ず現地専門家等へご相談ください。

※本コラムは、The Daily NNAにおいて配信いたしましたコラムを再編成しております。

-インドネシア法務

執筆者:

関連記事

インドネシア風景

<第1回>インドネシア事業からの撤退概論

インドネシア事業からの撤退について はじめに インドネシア法務を取り扱う本コラムでは、「インドネシア事業からの撤退」をまず取り上げます。具体的には、インドネシアに現地法人を設立している場合において、イ …

<第4回>株式譲渡⑶

今回も、前回に引き続き買収手続の概要を取り扱います。 新聞公告、債権者異議手続 株式取得予定者との間で成立した合意に基づき買収計画の概要を定めた後、従業員への通知に加え、新聞での公告を行う必要がありま …

<第3回>株式譲渡⑵

株式の取得予定者との間で株式の譲渡に関する協議を経て、最終的な合意に至った後、譲渡のための手続が行われます。会社の支配権の移転を伴う株式譲渡については、インドネシア会社法上の買収の手続を履践する必要が …

<第2回>株式譲渡⑴

前回はインドネシア事業から撤退する際にどのような方法があるのかについて取り扱いましたが、今回からはその一つである株式譲渡について詳しく見ていきます。 通常の株式譲渡と「買収」 インドネシア会社法におい …

<第7回>解散・清算⑵

前回取り扱いました株式会社の解散に続き、清算手続について取り扱います。 インドネシアに設立した現地法人の株主総会において解散の決議がなされた場合、清算人による清算手続が行われます。 新聞等における公告 …

インドネシア法務コラム

インドネシア法務コラム一覧