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インドネシア法務

<第10回>合弁契約における解消への対処⑵

投稿日:

今回は、事業撤退の方策の一つである株式譲渡と関係がある合弁契約の条項をいくつか取り扱います。ここでは、自らが撤退する場面で機能するものに限らず、株式の譲渡に関連するものを取り上げます。

株式の譲渡制限

株式譲渡に関する条文として、まず譲渡制限に関するものがあります。
合弁事業はパートナーとの信頼関係に基づいて成立するものであり、一方当事者が勝手に第三者に株式を売却することを防ぐ必要があります。
インドネシア会社法では、定款に譲渡制限を定めることができるとされており、その定め方として、①特定の種類の株主に事前に買取りの機会を与えること、②会社の機関から事前に承認を得ることを挙げています(このほか、③法令の定めに従って承認権限を持つ機関からの承認を得ることも挙げられています。)。
合弁契約においては、株式の譲渡に相手方当事者の事前の同意を求める条項や、一方当事者が自己保有株式の譲渡を希望する場合において相手方当事者に先買権を付与する条項を定めておくことが考えられます。

株式売却による撤退

次に、合弁の相手方当事者に何かしらの合弁契約違反がある場合や信用不安などがある場合において、こちらから合弁の解消を望むときに、自ら保有する株式を売却して、事業から撤退する道を確保することが考えられます。
合弁を解消する局面において合弁の相手方当事者と協議することは難しい可能性があるため、あらかじめ株式の買取りを強制する条項などを合弁契約において定めておくことが行われます。このとき、株式の売却価格の算定方式についても事前に合意しておくことが望ましいと考えられます。

以上は、株式譲渡に関連して定める条文の一例です。個別具体的な事情(例えば、いずれの当事者がマジョリティを持っているか)に応じて、検討すべき事柄が異なってきます。
また、株式の譲渡に関しては、合弁によって設立される現地法人の事業に関する外資規制への留意もまた必要となってきます。

次回は、事業撤退のもう一つの方策である現地法人の解散・清算と関係を持つ条文について取り扱う予定です。

※本コラムは、執筆時点における一般的な法律情報を提供することを目的としております。法的若しくは専門的なアドバイスの提供を目的とするものではありませんので、個別具体的なケースにおける取扱いについては必ず現地専門家等へご相談ください。

※本コラムは、The Daily NNAにおいて配信いたしましたコラムを再編成しております。

-インドネシア法務

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