M&Aをする際には、買い手・売り手が合意したことを明確にするために契約書を作成します。M&Aにおける契約書はさまざまな種類を用意する必要があり、どのように作成していけばよいか、どういった点に注意すればよいかわからない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、M&Aにおける契約書の種類や作成手順、作成時の注意点を解説します。M&Aを控えている方や今後検討している人は、ぜひ参考にしてください。
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M&Aにおける契約書の種類

M&Aにおける契約書の主な種類は、以下の5つです。
それぞれの概要を解説します。
1. 秘密保持契約書(NDA)
秘密保持契約書(NDA)は、M&Aを実施する際に最初に締結する書類で、機密情報の漏えいや不正利用を防ぐためのものです。財務情報、顧客リスト、技術情報などの機密情報を開示する前に必ず締結し、M&Aを検討中である事実も秘密情報に含めるのが重要です。
秘密保持契約書(NDA)なしでの情報開示は、情報が競合他社に漏れる、交渉が決裂した後も情報が悪用される、従業員や取引先に不安が広がるといったリスクを生みます。そのため、リスク低減のためにも締結が必要です。
開示範囲は、情報を知る必要のある最小限の役職員やアドバイザーに限定します。また、直接交渉禁止条項をつければ、買い手が売り手の従業員や取引先に無断接触することも禁止できます。
契約期間は1年から3年、秘密保持義務自体は契約終了後も3年から5年存続させるのが一般的です。
2. アドバイザリー契約書
アドバイザリー契約書は、M&A仲介会社やFA(ファイナンシャル・アドバイザー)との間で締結する業務委託契約です。業務範囲や報酬体系、専任条項などを記載し、役割を明確にするのがポイントです。分担を設計することが成功の鍵となります。
業務範囲は企業価値評価、候補先の選定、交渉サポート、契約書ドラフト作成、デューデリジェンス支援など、どこまでカバーするかを具体的に記載しましょう。
報酬体系は、以下の3つで構成します。
- 着手金:契約時に支払う
- 中間金:基本合意締結時などのマイルストーンで支払う
- 成功報酬:取引完了時に取引金額に応じて支払う
また、一定期間、ほかのアドバイザーと契約できない条項である専任条項は、自社の選択肢を狭めすぎないよう期間や範囲を交渉したうえでつけるようにしましょう。
3. 意向表明書
意向表明書(LOI)は、買い手が売り手に対して買収の意向と主要な条件を一方的に提示する文書です。法的拘束力は原則持たせませんが、買い手の意思を示すものとなるため、基本合意書締結に向けた交渉の土台を作る役割を果たします。
記載される主な内容は、以下のとおりです。
- 想定買収価格または価格算定方法
- スキーム(株式譲渡または事業譲渡)
- デューデリジェンス実施の希望スケジュール
- クロージング希望時期
- 資金調達の目処(買い手の資金力)など
売り手として複数の意向表明書(LOI)を受け取った場合は、価格だけでなく雇用の維持や経営の継続性など、自社が優先する条件にもとづいて評価しましょう。
4. 基本合意書
基本合意書(MOU)は、最終契約に先立ち、主要な取引条件について当事者間で大枠の合意を確認し整理する文書です。譲渡価格などの取引条件は法的拘束力を持たせず、売り手が3ヶ月から6ヶ月間、他の買い手候補と交渉しないことを約束する独占交渉権などの手続き条項には拘束力を持たせるのが一般的です。
法的拘束力を持たせる条項には、以下のようなものがあります。
- 独占交渉権
- デューデリジェンス協力義務
- 秘密保持義務
- 費用負担
- 準拠法
譲渡価格、M&Aスキーム、クロージング前提条件、役員や従業員の処遇の基本方針などは、デューデリジェンス結果次第で変更される可能性があるため、法的拘束力は持たせません。
なお、基本合意書(MOU)で合意した非拘束的な価格でも、後の一方的な大幅値下げは信義則違反と見なされ、破談になる可能性があるため注意しましょう。
5. 最終契約書
最終契約書(DA)は、M&Aにおける取引のすべてを規定する契約です。株式譲渡の場合は株式譲渡契約書(SPA)、事業譲渡の場合は事業譲渡契約書(APA)と呼ばれます。最終契約書(DA)では、以下のような項目について網羅的に定めます。
- 表明保証:財務、法務、税務、労務、契約、知財などが真実かつ正確であることを保証するもの
- 補償:表明保証違反時の損害賠償の枠組み
- 誓約:クロージングまでの通常業務維持義務やクロージング後の競業避止義務を定めたもの
- 前提条件:表明保証の正確性維持や重大な悪影響の不発生などを定めたもの
- 価格調整:価格調整の方式を定めたもの(クロージング・アカウント方式、ロックド・ボックス方式、アーンアウトなど)
これにより、将来の紛争を防ぎ、円滑なクロージングとM&A後の統合を実現します。
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M&Aにおける契約書の作成方法・書き方

M&Aでの契約書の作成の仕方は、種類ごとに異なります。以下の5種類に分けて、それぞれ解説していきます。
1. 秘密保持契約書(NDA)の場合
秘密保持契約書の作成では、以下の5つの要素を明確に記載しましょう。
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 秘密情報の定義 | 書面だけでなく口頭や電磁的記録で開示される情報も対象とし、本件M&A取引の検討に関する情報すべてを包括的に定義する。 |
| 目的条項 | 受領者が秘密情報を本件M&A取引の検討および実行の目的にのみ使用し、自社の営業活動や競合分析などその他の目的に使用してはならないことを明確にする。 |
| 開示範囲の限定 | 開示する相手の範囲を必要最小限に絞って提示する。 |
| 直接交渉禁止条項 | 買い手が売り手の従業員、取引先、顧客に無断接触することを禁止し、事業運営の混乱を防ぐ。 |
| 有効期間と存続条項 | 締結日より1年から3年とし、秘密保持義務は契約終了後も3年から5年存続させるのが一般的。 |
作成時には、中小企業庁が公開しているテンプレートを参考にしつつ、自社の状況にあわせて秘密情報や開示範囲などを設定してください。とくに、M&A検討中である事実そのものを秘密情報に含めるのを忘れずに行いましょう。
作成時の実務分担としては、ドラフト作成を社内法務または経営企画が担当し、M&A特有の条項追加や交渉ポイントの洗い出しはアドバイザーと協議、最終的な法的リスク確認は弁護士に依頼するのが効率的です。
2. アドバイザリー契約書の場合
アドバイザリー契約書の作成では、以下の5つを明確に記載しましょう。
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 業務範囲の設定 | 以下の内容を具体的に記載する。 ・企業価値評価 ・バリュエーションレポートの作成 ・買い手候補先リストの作成および優先順位付 け ・ノンネームシートおよびインフォメーショ ン・メモランダムの作成 ・候補先との面談調整および交渉支援 ・基本合意書および最終契約書のドラフト作成支援 ・デューデリジェンスの調整および結果分析支援 ・クロージング実務の支援 法的助言および税務助言は業務範囲に含まれないことを明記する。 |
| 定義報酬体系と支払条件 | 契約締結時の着手金、基本合意書締結時の中間金、クロージング時の成功報酬の金額や計算方法を記載する。 |
| 専任条項の有無と範囲 | 専任条項がある場合は期間を3ヶ月程度とする。 |
| 報告義務と連絡体制 | 毎週の活動報告書の提出や重要事項発生時の即時報告を義務化する。 |
| 契約解除条件 | 明確に記載して自社の選択肢を確保する。 |
M&A仲介会社やファイナンシャル・アドバイザーのテンプレートをもとに、内容を確認・交渉して自社が不利にならないような内容にしたうえで、署名しましょう。
3. 意向表明書の場合
意向表明書の作成では、以下の5つについて記載します。
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 買収価格または価格算定方法 | 事業価値の評価レンジを示し、純有利子負債を控除した株式価値に相当する金額を譲渡対価として提示する。 デューデリジェンスの結果により調整される可能性があることも明示しておく。 |
| M&Aスキーム | 株式譲渡または事業譲渡などの方式を記載する。 |
| デューデリジェンススケジュール | 対象企業の資産のリスク・リターン調査のスケジュールを具体的に記載する。 |
| 資金調達の目処 | 調達する資金の金額や調達予定日などを具体的に記載する。 |
| 主要な前提条件 | デューデリジェンスの完了、重大な悪影響の不発生、主要な取引先からの取引継続の同意取得、資金調達の完了などを条件として記載する。 |
あわせて、契約書は法的拘束力を有しない旨を冒頭と末尾で明記しておきましょう。
基本的な文章構成はアドバイザーのテンプレートを活用し、価格評価はアドバイザーまたは公認会計士に依頼しましょう。ビジョンや統合方針は経営陣が自ら記載し、全体のレビューはアドバイザーと協力して実施します。
4. 基本合意書の場合
基本合意書の作成では、法的拘束力を持つ条項と法的拘束力を持たない条項を明確に区分し、それぞれの条項の冒頭または末尾で拘束力の有無を明示するのが重要です。
前述のとおり、独占交渉権やデューデリジェンス協力義務、秘密保持義務などには拘束力を持たせ、譲渡価格、M&Aスキームなどの実体的条件には拘束力を持たせないのが一般的です。
独占交渉権では、売主が基本合意書締結日から3ヶ月から6ヶ月間、買主以外の第三者との間で以下のようなことをしてはならない旨を規定します。
- 本件株式の譲渡
- 本件事業の譲渡
- 合併
- その他本件M&A取引と競合する取引に関する交渉、協議、情報提供、契約締結
違反時の違約金としては、取引金額の1%から5%程度を設定しましょう。
デューデリジェンス協力義務では、売主が買主によるデューデリジェンスの実施に協力し、合理的な範囲で以下のような内容を規定します。
- 財務、法務、税務、事業、人事、ITなどの各分野における資料の提供
- 対象会社の役員
- 従業員へのインタビューの調整
- 事業所や工場などの現地視察の受け入れ
実務分担としては、ドラフトの初期作成はアドバイザーまたは弁護士に依頼し、ビジネス条件の設定は経営陣と経営企画が主導しましょう。法的拘束力の区分や文言の法的妥当性は弁護士が確認し、最終的な交渉は経営陣、アドバイザー、弁護士のチームで対応するのが望ましいです。
5. 最終契約書の場合
最終契約書の作成は、表明保証、補償、誓約、クロージング前提条件、価格調整の5つの主要条項の記載が中心になります。
| 要素 | 詳細 |
|---|---|
| 表明保証 | デューデリジェンスの結果を踏まえて一般的な雛形の条項に加え、個別リスクに対応した条項を追加する。 既知のリスクは開示別紙で例外化し、未知のリスクのみを表明保証の対象とする。 |
| 補償条項 | 補償請求期間はクロージング日から12ヶ月から24ヶ月間とする。 補償額の累計上限は譲渡対価の10%から30%に相当する金額とする。 |
| 誓約条項 | 競業避止義務の範囲、期間、例外を明示する。 |
| 前提条件 | 表明保証が真実であることなどを記載する。 |
| 価格調整条項 | 以下のなかから選択する。 ・クロージング・アカウント方式:クロージング後にバランスシートを確定させ価格を調整する。 ・ロックド・ボックス方式:過去の特定日のバランスシートで価格を固定する。 ・アーンアウト:将来業績に応じた対価支払いを行う。 |
最後の契約書になるため、漏れや不足がないかよく確かめて作成してください。
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M&Aにおける契約書作成時の注意点

M&A契約書を作成する際は、以下の3点に注意が必要です。
契約締結の際や締結後にトラブルにならないよう、注意点をおさえたうえで契約手続きを進めましょう。
1. 印紙税の有無と金額
M&Aにおける契約書には、契約書の種類と記載される金額によって印紙税が課される場合があります。株式譲渡契約書は原則として課税文書に該当しないため印紙税は不要ですが、事業譲渡契約書は印紙税法上の「第1号文書」に該当し、課税対象となります。
譲渡対価が明記されている場合、その金額に応じた印紙税が必要です。たとえば、譲渡対価が1億円の場合は印紙税額は6万円、5億円の場合は10万円となります。
また、基本合意書の課税の有無は内容によります。譲渡価格などの実体的条件がすべて法的拘束力を持たないと明記されている場合は課税文書に該当しない可能性が高いです。一方、独占交渉権など一部の条項に法的拘束力があり、かつ譲渡価格が明記されている場合は課税文書と判断されるリスクがあります。
印紙税の貼付漏れが税務調査で発覚すると、本来の印紙税額に加えてその2倍の過怠税が課されます。契約締結前に税理士または税務署に事前確認をしておくとよいです。
もしくは、電子契約システムを用いることも検討しましょう。電子契約は印紙税法上の文書に該当しないため印紙税が不要となり、大幅なコスト削減が可能です。
2. 承認・同意・許認可の取り扱い
M&Aにおける取引の実行には、社内の株主総会決議や取締役会決議、金融機関からの同意、行政機関からの許認可など、多岐にわたる承認や同意や許認可の取得が必要となります。
株式譲渡の場合、譲渡制限株式を譲渡する際は売り手企業の取締役会または株主総会による譲渡承認決議が必要です。事業譲渡の場合は、売り手企業において譲渡する事業が重要な一部に該当する場合は株主総会での特別決議が必要です。特別決議は、議決権の過半数を有する株主が出席し、出席株主の議決権の3分の2以上の賛成が求められます。
また、対象会社に借入金がある場合は、金銭消費貸借契約に株主や経営者の変更時には期限の利益を喪失するといった条項が含まれていることがあります。この場合は、金融機関からM&Aに対する同意を得ましょう。
許認可については、株式譲渡の場合は会社の法人格が維持されるため、原則として許認可はそのまま対象会社に帰属し続けます。ただし、事業譲渡では許認可は原則として買い手が新たに取得し直さなければなりません。
3. 自社作成のリスク
M&Aにおける契約書を専門家の支援なしに自社のみで作成することは、法的リスクの見落としや不利な条項の受け入れ、契約書の不備による紛争など、重大なリスクを伴います。ひとつの条項の文言の違いが数百万円から数億円規模の損害の発生や負担につながるケースもあるでしょう。
たとえば、表明保証の範囲が曖昧だった場合、想定していなかったリスクについても保証したと解釈され多額の補償責任を負うリスクがあります。また、補償条項の設定が不適切だと実質的な補償を受けられなかったり、過大な補償責任を負ったりします。
M&Aにおける契約書の作成においては、自社でできることと専門家に依頼すべきことを明確に区分し、適切に役割分担することが重要です。弁護士やファイナンシャルアドバイザー、税理士などさまざまな専門家の力を借りて、適切に進めていく必要があります。
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M&Aにおける契約書の作成は弁護士に依頼すべき?

M&A契約書の作成は、弁護士に依頼するのが安心です。弁護士に依頼すれば、トラブルのリスクを減らせて、法的に適切な契約書類を作成できます。弁護士にM&A契約書を作成依頼するメリットと注意点を解説します。
弁護士に作成依頼をするメリット
M&A契約書の作成を弁護士に依頼するメリットは、法的リスクの見落としを防げる点や、自社に有利な条項を確保して将来の紛争を予防できる点です。
弁護士はM&A特有の法的論点である表明保証、補償、誓約、前提条件などを熟知しています。そのため、デューデリジェンスで発見されたリスクを適切に契約書に反映し、相手方との交渉において法的根拠にもとづいた主張を展開できます。
加えて、会社法、民法、税法、独占禁止法、労働法、知的財産法など多岐にわたる法領域の知識も有しており、どの程度の条件が市場相場か、どのようなリスクが将来顕在化しやすいかといった実務知見も豊富です。
弁護士が関与すれば、取引先も法的に適切な取引になっていることが理解できるため、自社に不利な要求が控えられる可能性もあるでしょう。
弁護士に依頼する際は費用がかかりますが、リスクへの投資と割り切って、M&Aを成功に導きましょう。
弁護士に作成依頼する際の注意点
弁護士に契約書作成を依頼する際は、以下の点に注意しましょう。
- 弁護士費用の体系と総額を事前に明確化すること
- 社内の意思決定と弁護士のレビューや交渉などを踏まえてスケジュールを組むこと
弁護士費用は案件の規模や複雑性によって大きく異なり、中小企業のM&Aでも数百万円から大規模案件では数千万円に達することがあります。費用体系にはタイムチャージ方式、固定報酬方式、成功報酬方式があります。金額や支払方法などから、最適な方法で弁護士に相談してみてください。
役割分担では、自社がビジネス判断の決定やデューデリジェンスで発見されたリスクの整理を担当し、弁護士が契約書ドラフトの作成や法的レビュー、法的リスクの分析、対応策の提案、交渉の法的論点の助言を担当します。弁護士のドラフト作成には通常1週間から2週間、相手方との交渉は1ヶ月から2ヶ月かかるのが一般的であるため、社内の取締役会や株主総会の開催日程を事前に確認し、早期に弁護士に共有しておきましょう。
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M&Aに強い弁護士の選び方

M&Aにおける契約書を作成する際は、M&Aに精通した弁護士を選びたいところです。M&Aに強い弁護士を見極めるには、以下の観点を重視してみましょう。
取引規模・スキーム(株式/事業譲渡等)に合致する実績の確認
M&Aを任せる弁護士を選定する際は、自社の取引規模とM&Aスキームに合致する実績を持っているかどうかです。
たとえば、中小企業がM&Aを検討する場合に、中小企業のM&Aの実務に精通していない弁護士では、複雑な契約書の作成や中小企業特有の課題である個人保証の解除、キーパーソンの処遇、売り手経営者の感情面への配慮などに対応できない可能性があります。
自社の規模に近い企業のM&Aの実績がある弁護士に相談し、依頼をして問題ないか見極めましょう。
デューデリジェンスからクロージングまでの体制
M&Aは、デューデリジェンスから最終契約締結、クロージング後の統合支援まで、数ヶ月から1年以上にわたる長期プロジェクトです。したがって、弁護士選定の際は、単に契約書作成能力だけでなく、デューデリジェンス段階からクロージングまで一貫してサポートしてもらえる体制が整っているかを確認しましょう。
デューデリジェンスの評価結果は、基本合意書の価格交渉や最終契約書の表明保証や補償条項の設計に直結します。デューデリジェンス段階から弁護士が関与していないと、デューデリジェンスで発見されたリスクが契約書に適切に反映されず、トラブルになる可能性があるのです。
デューデリジェンス段階から関与し、最終契約締結後の一定期間までワンストップでサポートできる弁護士を選び、各手続きの段階での齟齬や漏れを最小化しましょう。
料金やコミュニケーションの取りやすさ
弁護士の専門性や実績と同様に重要なのが、料金やコミュニケーションの取りやすさです。
弁護士費用は、中小企業のM&Aにおいても数百万円から一千万円を超えることがあるため、委任契約締結前に料金体系や想定総額、追加費用の発生条件を明確にし、書面で合意しておきましょう。自社の予算も踏まえつつ、適切な料金の弁護士事務所に依頼するのが望ましいです。
また、コミュニケーションの取りやすさも大切です。M&Aにおける契約手続きの期間中は、何度も弁護士と顔をあわせることになります。専門用語を多用せず具体例を交えてわかりやすく説明してくれたり、迅速かつ柔軟な対応をしてくれたりする弁護士なら、コミュニケーションも取りやすく安心して手続きを依頼できるでしょう。
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まとめ

M&Aにおける契約書は、さまざまな書類を作成する必要があります。専門知識や難解な法解釈などが求められるため、すべて自力で作成するのは大変難しいです。弁護士に依頼して、法的に適切な契約書を作成してもらいましょう。
千代田中央法律事務所では、M&Aの手続きや契約に関する相談を受け付けています。初回は無料で相談できるため、M&Aを控えていたり、M&Aにおける契約書を作成することになったりした人は、相談してみてください。
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京都大学経済学部卒業、同大学経営管理大学院修了(MBA)
旧司法試験合格、最高裁判所司法研修所を経て弁護士登録(日本弁護士連合会・東京弁護士会)。
千代田中央法律事務所を開設し、スタートアップの資本政策・資金調達支援、M&Aによるエグジット・成長戦略の専門職支援と法人破産手続き、事業再生手続きによる再生案件を取り扱う。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)では国際化支援アドバイザーとしても活動経験あり。

