不動産会社の経営が悪化すると、金融機関からの借入金や仕入れ代金、外注費、従業員への給与などの支払いが難しくなります。
不動産業では、用地取得や物件の仕入れに多額の資金が必要になり、売買契約や仲介契約、手付金・預かり金の管理など、契約関係が複雑になりやすいのが特徴です。
資金繰りが悪化した状態で対応を誤ると、取引先や顧客とのトラブルにつながるおそれもあります。
本記事では、不動産会社が破産に至る主な原因や破産手続きの流れ、弁護士に依頼するメリット、破産時の注意点をわかりやすく解説します。
不動産会社が破産するとどうなる?

不動産会社の資金繰りが厳しくなり、「会社の財産はどうなるのか」「宅建業免許はどうなるのか」などの不安を感じる方もいるでしょう。
不動産会社の場合は、一般的な会社よりも資産や契約関係が複雑になりやすいため、破産後に何が起こるのかを早めに把握しておくことが大切です。
ここでは、不動産会社が破産した場合の主な影響を解説します。
法人破産の基本的な仕組みについては、以下の記事も参考にしてください。
法人破産とはどういう手続き?費用相場やメリット・デメリット、スケジュールを解説 | 千代田中央法律事務所
会社の財産は破産管財人が管理・処分する
不動産会社が破産すると、会社の財産は原則として破産管財人が管理・処分することになります。破産管財人とは、裁判所が選任する弁護士であり、会社財産を保全し、債権者へ公平に配当するための役割を担います。
たとえば、会社名義の預金・不動産・売掛金などは、破産管財人の管理下で調査・換価されます。代表者が独自に資産を売却したり、特定の取引先だけに支払いを行ったりすることはできません。
不動産会社では、保有物件や販売用不動産、管理物件に関する契約資料など、整理すべき情報が多くなるため、早い段階で資料をそろえておくことが重要です。
宅地建物取引業の免許は廃業手続きが必要になる
不動産会社が破産する場合、宅地建物取引業の免許についても適切な廃業手続きが必要です。単に営業を停止するだけで、免許に関する行政上の手続きが完了するわけではありません。
不動産業は免許事業であるため、営業を継続できなくなった場合には、廃業届の提出が必要になります。免許証や標識、営業保証金、保証協会との関係なども確認しなければなりません。
必要な行政手続きを怠ると、営業保証金の返還や保証協会に関する清算が進まないおそれがあります。
従業員への解雇手続きや未払賃金の整理が必要になる
不動産会社が破産すると、従業員の雇用関係の整理も必要です。営業職や事務職、宅建士など、在籍しているスタッフに対して、今後の雇用継続が難しい場合は解雇手続きを進めなければなりません。
また、資金不足によって給与や残業代、退職金などの支払いが困難になることもあります。未払賃金については、一定の条件を満たせば、未払賃金立替払制度を利用できる場合もあります。
未払賃金立替払制度は、倒産により未払となった賃金について、退職日の6か月前の日以降に支払期日が到来した未払賃金等(賞与は除く)を対象に、年齢区分ごとの上限の範囲内でその80%が立替払される制度です。
経営者が保証人の場合は自己破産が必要になる可能性がある
法人破産をしても、代表者個人がすべての責任を負うわけではありません。
ただし、代表者が連帯保証人となっている場合は、会社の破産とは別に代表者個人の債務整理を検討しなくてはいけません。事情によっては経営者保証に関するガイドラインの活用などにより、自己破産を回避できる場合もあります。
返済が難しい場合は、個人として任意整理や個人再生、自己破産などを検討しなければいけません。
代表者個人の自己破産の手続きや条件などについては、以下の記事で詳しく解説しています。
自己破産とは?手続きの進め方や条件、費用相場、注意点を解説 | 千代田中央法律事務所
不動産会社が破産に至る主な原因

不動産会社が破産する背景には、単に売上が落ちたというだけでなく、不動産業特有の資金繰りや契約構造の問題が影響しています。
ここでは、不動産会社が破産に至る主な原因を解説します。
不動産販売の不振により売上が急減する
不動産会社では、販売不振によって売上が落ち込むと、経営が急速に悪化します。
物件価格の高騰や需要の低迷、エリアの競争激化などによって、想定どおりに売却できないこともあるためです。
分譲住宅や投資用物件を仕入れても販売が進まなければ、資金回収が遅れ、借入返済や固定費の支払い負担が増えるでしょう。
売上が一時的に落ちるだけでも、資金繰りへの影響が大きくなりやすい点に注意しなければいけません。
資材費や人件費の高騰で利益が圧迫される
建築資材や外注費、人件費の上昇によって、不動産関連事業の利益率が圧迫される場合もあります。売上が一定水準あっても、利益が残らなければ資金繰りは苦しくなります。
たとえば、建売住宅やリノベーション物件を扱う会社では、工事原価の上昇が収益悪化に直結するでしょう。
販売価格に資材費や人件費の上昇分を転嫁できなければ、契約件数があっても手元資金が増えない状態に陥るリスクがあります。
過剰な用地仕入れや在庫で資金繰りが悪化する
不動産会社では、将来の販売を見込んで用地や物件を先に仕入れる場合があるため、過剰な仕入れや在庫の長期化は、資金繰り悪化の原因になります。
たとえば、複数の用地を先行取得したものの、想定どおり開発や販売が進まなければ、多額の借入金だけが残るといったようなケースです。
不動産は換金に時間がかかることもあり、急いで売却しようとすると値下げを余儀なくされ、利益につながりにくいケースも考えられます。
金融機関からの借入返済が困難になる
不動産会社によっては、運転資金や仕入れ資金を、借入れに依存していることもあります。
売上不振や資金回収の遅れが続くと、金融機関への返済が難しくなり、破産を検討せざるを得なくなります。返済のために新たな借入れを重ね負債がさらに膨らめば、経営の立て直しは困難です。
資金繰りが悪化しはじめた段階で、早めに弁護士へ相談し、有効な解決策を検討しましょう。
不動産会社の破産手続きの流れ

不動産会社が破産する場合は、資産や負債、契約関係を整理しながら、裁判所を通じて会社を清算していくことになります。
主な流れは、以下のとおりです。
- 弁護士に相談し破産・再生などの方針を決める
- 裁判所へ破産手続開始の申立てを行う
- 裁判所が破産手続開始決定を出し破産管財人が選任される
- 破産管財人が会社の資産・負債や契約関係を調査する
- 不動産などの資産を売却して現金化(換価)する
- 債権者集会で状況報告が行われる
- 債権者へ配当が行われ破産手続が終結する
以下の記事では、不動産会社の破産に役立つ、法人破産スケジュールを徹底解説しています。
法人破産スケジュール完全ガイド|申立から終結までを徹底解説 | 千代田中央法律事務所
1. 弁護士に相談し破産・再生などの方針を決める
会社の資金繰りが限界に近づいたら、まず弁護士へ相談し、法人破産を進めるのか、それとも民事再生といった別の方法を検討するのかを話し合いましょう。
相談の段階では、借入状況・保有不動産・売買契約・仲介契約の状況などを確認しながら、最適な手続きを検討します。不動産会社は、売買契約や仲介契約が同時に進行していたり、手付金や預かり金を管理していたりするなど、案件ごとの契約関係が複雑になりやすい業種です。
さらに、複数の取引先や顧客が関わるケースも多く、どの契約を継続・解除するかの判断が必要になるため、できるだけ早めに弁護士に相談することが重要です。
2. 裁判所へ破産手続開始の申立てを行う
破産することが決まったら、裁判所へ破産手続開始の申立てを行います。申立てでは、会社の財産や負債、債権者一覧、経営悪化の経緯などを記載した書類を提出します。
不動産会社の場合は、保有不動産の一覧・登記事項証明書・賃貸借契約書・売買契約書など、さまざまな資料を確認しなければいけません。
弁護士のサポートを受けながら、書類の不備や記入漏れなどがないよう慎重に進めましょう。
3. 裁判所が破産手続開始決定を出し破産管財人が選任される
裁判所が申立内容を確認し、破産手続開始決定を出すと、破産管財人が選任されます。
開始決定後は、会社の財産管理権限が経営者の手から離れ、破産管財人が主となり手続きが進められます。
破産手続開始決定後は、独自の判断で資産を処分したり、特定の取引先へ支払ったりすることはできません。
4. 破産管財人が会社の資産・負債や契約関係を調査する
破産管財人は、会社が保有する資産や負債の内容、不動産売買契約や仲介契約の進行状況、預かり金や敷金、保証金などの有無を調査します。
不動産会社では単に不動産を持っているかだけでなく、誰から何を預かっているのか、どの契約が進行中なのか、解除が必要な契約はあるのかといった確認が重要です。
調査が不十分だと、顧客や取引先とのトラブルにつながるおそれがあります。たとえば、預かり金の管理状況が不明確なままだと返還をめぐる争いが生じたり、進行中の売買契約の整理が不十分な場合には契約解除や引渡しをめぐって認識の違いが生じたりするでしょう。
破産管財人の役割については、以下の記事も参考にしてください。
破産管財人とは|対応する手続きの範囲や費用、選任されるケースを解説 | 千代田中央法律事務所
5. 不動産などの資産を売却して現金化(換価)する
調査の結果、会社に換価可能な資産があれば、破産管財人が売却して現金化を進めます。不動産会社の場合は、保有している土地や建物、販売用物件そのものが主要な資産になることも少なくありません。
ただし、すべての不動産がすぐに売却できるとは限らず、担保権(抵当権など)が設定されている場合や、共有名義・賃貸中などの事情がある場合は、売却方法の調整や手続きに時間がかかります。また、市場状況によっては想定より低い価格での売却となるかもしれません。
さらに不動産以外にも、預金や売掛金・仲介手数料の未収金・敷金返還請求権など、回収可能な財産が幅広く調査されます。現金化された財産は、債権者への配当に充てる原資として活用されます。
6. 債権者集会で状況報告が行われる
破産手続きの中では、裁判所のもとで債権者集会が開かれ、破産管財人から手続きの進行状況について報告が行われます。
主な報告事項は、会社にどのような財産が残っているのか、どこまで換価が進んでいるのか、最終的にどの程度の配当が見込まれるのかといったことです。また、経営悪化に至った経緯について確認されることもあります。
債権者集会には、金融機関や取引先などの債権者が出席し、必要に応じて質問や意見が出されます。不動産会社の場合は、物件ごとの状況や契約関係が複雑なため、説明事項が多くなりやすく、事前に情報を整理しておくことが重要です。
7. 債権者へ配当が行われ破産手続が終結する
換価した財産がある場合には、法律で定められた順位に従って債権者へ配当が行われます。たとえば、税金や一定範囲の未払賃金などは優先して支払われ、その後に一般の債権者へ配当されるのが原則です。
ただし、すべての債権を満額で支払えるとは限らず、配当額が一部にとどまるケースや、配当自体が行われないケースもあります。
法人破産では、会社の資産と負債を整理し、会社を法的に清算することが目的のため、手続きが終結すると会社は消滅します。なお、代表者が保証人となっている債務がある場合は、法人破産とは別に個人の債務整理も必要です。
不動産会社の破産を弁護士に相談するメリット

不動産会社の破産では、一般的な会社よりも資産や契約関係が複雑になりやすく、経営者だけで整理するのは簡単ではありません。そのため、法人破産に強い弁護士に相談し、専門家にサポートしてもらうことが大切です。
ここでは、不動産会社の破産を弁護士に相談するメリットを解説します。
複雑な債権債務や契約関係を整理できる
不動産会社には、金融機関への借入れ・売買契約・媒介契約・手付金や預かり金など、さまざまな契約が存在します。弁護士に依頼すれば、複雑な契約関係を、法的に整理しやすくなります。
とくに、どの契約を解除すべきか、どの債務が優先されるのか、代表者個人にどこまで影響が及ぶのかといった判断には弁護士の存在が不可欠です。
弁護士の助言を受けることで、後からトラブルになるリスクを抑えながら対応を進められます。
債権者からの督促や問い合わせ対応を任せられる
資金繰りが悪化すると、金融機関や取引先、顧客などからの連絡が増え、経営者が精神的に追い込まれるおそれがあります。弁護士に相談すれば、窓口を一本化し、督促や問い合わせなどを任せられます。
また、破産手続きを弁護士に依頼することで、弁護士から債権者に受任通知が送られ、以後は弁護士が窓口となり、債権者からの連絡を整理しやすくなります。結果として、経営者が直接対応する負担が軽減されることが一般的です。
さらに、弁護士による対応に一貫性が出ることで、不要な誤解や行き違いを防ぎやすくなる点もメリットです。不動産会社のように関係者が多い業種では、弁護士のサポートがとくに有効といえるでしょう。
破産や民事再生など最適な手続きを提案してもらえる
経営が苦しいからといって、必ずしも法人破産だけが選択肢とは限りません。会社売却や民事再生など、状況によっては別の手段が適している場合もあります。
弁護士に相談することで、資産や負債の状況、事業の継続性などを踏まえながら、どの手続きが現実的か整理できます。
一部の事業だけを残す方法や、早期に破産手続きを進めることで損失拡大を防ぐ選択肢など、複数の視点から判断できるでしょう。
法的手続きを適切に進め経営者の再出発を支援してもらえる
破産手続きは、会社を法的に整理し、経営者が再出発するための手続きです。弁護士に依頼すれば、裁判所への申立てから資料準備、管財人対応まで、適切な流れで進めやすくなります。
また、必要書類の作成やスケジュール管理をサポートしてもらえるため、手続きの遅れや不備を防げるでしょう。
代表者が保証人になっている場合は、個人の債務整理も必要になるため、弁護士のサポートが欠かせないでしょう。
不動産会社が破産する際の注意点

不動産会社の破産では、一般的な法人破産の注意点に加えて、不動産業ならではの契約や免許に関する対応が必要です。
対応を誤ると、顧客や取引先、従業員とのトラブルに発展するおそれがあるため、事前に注意点を把握しておきましょう。
宅地建物取引業免許の廃業手続きを行う
不動産会社が営業を終了する場合は、宅地建物取引業の免許についても廃業の届出や返納手続きが必要です。営業を止めただけでは、免許に関する行政上の手続きが自動的に完了するわけではありません。
さらに免許の廃業届の提出に加え、免許証や標識の返納、営業保証金の取戻し、保証協会の脱退手続きなど、確認すべき事項は多岐にわたります。
また、看板やホームページなどの表示を放置すると、営業継続と誤解されるおそれもあるため早めの対応が必要です。
預かり金や手付金の扱いを整理する
不動産会社では、売買契約や賃貸契約に関連して、手付金や預かり金を受け取っている場合があります。これらの資金は、会社の売上とは異なり、顧客から一時的に預かっているお金のため、慎重な取り扱いが求められます。
預かり金の管理状況が不明確なままだと、返還をめぐるトラブルや信頼低下につながるでしょう。また、資金繰りのために安易に手付金や預かり金を流用すると、法的な問題へ発展するおそれもあります。
契約ごとに、預かっているお金が誰のものなのか、返還が必要な資金なのかを確認し、弁護士や破産管財人の指示に従って適切に対応することが重要です。
進行中の売買契約や仲介契約を整理する
破産時は、まだ完了していない売買契約や仲介契約を慎重に扱うことが重要です。契約の進行段階によっては、解除・履行・第三者への引継ぎなど、状況に合わせた適切な対応が必要です。
とくに、引渡し前の案件や決済直前の案件、住宅ローン審査中の案件などは、関係者に多大な影響を及ぼすため、慎重な対応が求められます。説明が不十分なまま手続きが進むと、顧客との信頼関係の悪化やトラブルに発展するでしょう。
どの契約がどの段階にあるのか、履行済みの範囲や今後の対応方針を整理し、関係者へ丁寧に説明することが大切です。
従業員への未払賃金の支払いや解雇手続きを進める
不動産会社が破産する場合は、賃金の支払いや解雇手続きなど従業員への対応も必要です。
給与や残業代、退職金の未払いがある場合は、内容や金額、支払いの見込みを整理し、必要に応じて未払賃金立替払制度も検討しましょう。
また、解雇にあたっては、解雇予告や解雇予告手当など法令に沿った手続きを踏まえる必要があります。突然の解雇や説明不足は、従業員とのさらなるトラブルにつながるおそれがあるためです。
弁護士の助言を受けながら、説明のタイミングや内容に配慮し、従業員の不安を軽減しながら対応しましょう。
不動産会社が破産する前に検討できる対処法

経営が苦しいからといって、直ちに法人破産を選ばなければならないとは限りません。状況によっては、事業の一部継続や会社売却、債務整理など別の方法を検討できることがあります。
ここでは、不動産会社が破産する前に検討できる主な対処法を紹介します。
会社の債務整理全般については、以下の記事も参考にしてください。
会社の債務整理の基礎を解説!借金解決に向けた手続きの種類やメリット・デメリット | 千代田中央法律事務所
会社売却(M&A)で事業を引き継ぐ
不動産会社としての営業基盤や顧客基盤、地域での知名度などに価値が残っている場合は、会社売却によって事業を第三者へ引き継ぐ方法もあります。
会社全体をたたむ前に買い手が見つかれば、従業員の雇用や一部の取引関係を維持できます。また、売却によって得た資金を債務の返済に充てることで、債務の負担を軽減できる場合もあるでしょう。
ただし、資金繰りが悪化しすぎると買い手が見つかりにくくなるため、早めに弁護士に相談し、検討をはじめることが重要です。
M&Aの流れについては、以下の記事を参考にしてください。
M&Aの流れを9つのステップに分けて解説|成功ポイントも紹介 | 千代田中央法律事務所
民事再生で事業の継続を図る
会社に収益力や再建の可能性がある場合は、民事再生によって事業継続を目指す選択肢もあります。民事再生は、裁判所を利用しながら債務を圧縮し、分割返済により事業の立て直しを図る手続きです。
不動産会社の場合でも、すべての事業をやめるのではなく、採算の取れる事業や継続可能な案件を見極めて残すことが重要になります。たとえば、収益性の低い開発案件を整理し、仲介事業に集中することで、事業の再構築を図るといった選択です。
ただし、継続的な収益が見込めない場合は難しいため、実現可能性を慎重に見極める必要があります。
民事再生については、以下の記事でわかりやすく解説しています。
【徹底比較】民事再生と会社更生の違いとは?経営者が知るべき選択基準を解説 | 千代田中央法律事務所
任意整理で債権者と交渉する
債権者の数が比較的少なく、返済条件の見直しについて合意を得られる見込みがある場合は、金融機関や取引先と返済条件を協議する任意整理を検討できます。
具体的には、返済猶予や分割条件の見直し、利息の減免などを交渉し、資金繰りが改善する可能性があります。ただし、すべての債権者の同意が必要になる場合もあり、調整が難航するケースも少なくありません。
不動産会社のように関係者が多く、契約関係が複雑な場合は、交渉が長期化するリスクもあります。そのため、早い段階で弁護士に相談し、どの方法が現実的か、どこまで対応可能かを整理しておくことが大切です。
まとめ

不動産会社が破産する場合は、会社財産の整理だけでなく、宅地建物取引業免許の廃業手続き、預かり金や手付金の処理など、さまざまな課題があります。
また、代表者が保証人になっている場合には、法人破産だけでなく、個人として自己破産を検討しなければならないケースもあります。
不動産業は契約関係や資産の内容が複雑になりやすく、自己判断で進めるとトラブルが広がるおそれがあるため、資金繰りが厳しくなった段階で早めに弁護士へ相談しましょう。
法人破産だけでなく民事再生やM&Aなども含めて、最適な対応を検討することが大切です。

京都大学経済学部卒業、同大学経営管理大学院修了(MBA)
旧司法試験合格、最高裁判所司法研修所を経て弁護士登録(日本弁護士連合会・東京弁護士会)。
千代田中央法律事務所を開設し、スタートアップの資本政策・資金調達支援、M&Aによるエグジット・成長戦略の専門職支援と法人破産手続き、事業再生手続きによる再生案件を取り扱う。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)では国際化支援アドバイザーとしても活動経験あり。

